2017年 02月 10日
このところ某刑事ドラマの新作映画が公開ということで、あちこちで話題になっている様子。しかもロケ地として地元・北九州が使われたので、福岡ローカル局でも大々的に取り上げられています。正直、昭和の時代の刑事ドラマが大好きだった私だけど、この某刑事ドラマは何度か見たけど好きになれませんでした。主役の俳優は昭和な頃に演じたちょっと軽薄なキャラクターの方がはまり役だと思っているので、あのキャラクターに違和感しかないし、ストーリー的にも私の趣味ではないし。 またこの映画に限らず、地元・北九州では「北九州を映画やドラマのロケ地として積極的に誘致しよう」と動いている団体があるので、この10年ほど公開された映画やドラマで北九州でロケを行った作品が非常に多くなっています。いくつか映画の専門チャンネルなどで見たけど「へえ、あの見慣れた景色がこんな風に使われるとは」と興味深く見ることが出来ました。また「工業の街」のイメージや、悪く言えば「ガラの悪い街」のイメージを一新して新しい街の「売り」にするために積極的にロケを誘致して「ロケ地の定番」として売り込みたいという動きは、決して否定するものではありません。いや、むしろ「よいこと」だと思います。だけど「地元に住む者」としては、少しだけ「残念」と思うこともあります。それは・・・。 実は2007年か2008年頃に私は、自宅の近くである映画のロケに出くわした体験をここに書いたことがあります。その時は映画の名前を本文に書いたがために、キーワード検索で飛んでくる人が1日に50件以上もあったので「ああ、書かなきゃよかった」と思って数か月後に削除しました。なので敢えて今回は映画名を書かずに、その時受けた「残念な体験」を書きます。 その日は朝5時頃出勤の変則勤務で、昼の3時過ぎに退社、夕方4時頃自宅近くのバス停に着くバスに乗車して帰宅しました。慣れない時間に起きて無理して出かけたせいか、少し疲れて、しかも少し体調も悪い中の帰宅、「大病」からの「生還」からまだ1年くらいだったので早く帰って寝なきゃ、安静にしなきゃ、そんなことを考えつつ最寄りのバス停でバスを下車したんですが…。 なぜか下車したバス停、普段よりもずっと手前に移動している。おいおい、気分悪いのに普段より長い道のりを歩かなきゃいけないのか。よく見ると道路にロープが張られ、ロープの向こうに赤色灯が点滅しているパトカー、護送車、救急車が大量に停まっている。おいおい、まさか事件? 事故? テロ? 怖いなあ。よく見るとそこに看板が立っていて「映画ロケのため通行禁止」とある。まあ「通行禁止」といっても、車だけでしょう。当然歩行者は通れるだろう。カメラも回っておらず、多くの人がコンビニの駐車場で弁当を食べるなど休憩してる様子だし。そう思って通ろうとしたところ、揃いのジャンパーを着て腕章をした男に呼び止められる・・・。 男「通行止めですよ、書いてるでしょ」 私「あの、ここ通らないと家に帰れないんですけど」 男「通れないものは通れません、回り道してください」 私「回り道すると徒歩で30分以上もかかるんですよ(普通に通れば15分弱)。ちょっと体調も悪いし、大きな病気したばかりだし、すぐに通り過ぎますから、通してもらえませんか」 男「だから通れないって!! 」 私「じゃあ、体調悪いのでタクシーかなんか呼んでくれません?」 男「分からん人やねえ、はい、行って行って(犬でも追い払うような仕草)」 ・・・こっちは冷静に丁寧に、下手に出て対応しているのに、なんでこんな態度? 逆切れしてる人に切れ返しても仕方ないと思ったので仕方なく遠回りして帰りました。しかし「ご迷惑をおかけします」「申し訳ありません」の一言もないのが信じられません。まだ「大病」後1年程度、何かあったら責任とれるの? 正直、私自身は「街のイメージアップのために積極的にロケを誘致する」という行為自体は悪くないと思うし、むしろ良いことだと思っています。でもそのために「地元の普通に生活している人」を排除するやり方は支持できません。私はそのロケ地の「近所の人」だし、ロケ地は「生活道路」なのに、そこから「排除」されたことに納得できませんでした。「人の生活圏に入り込んできた」のはそっちじゃないか。地元の人が歓迎できる、調和できる、そんな形でのロケが理想でしょう。あんなやり方で「ロケ地」として撮影を招致するのは「なんか違う」と思うんだけど…。ちなみにその映画も後年、ケーブル局の映画専門チャンネルで見ましたが、内容云々とは無関係に、見ていても後味が悪かったものです。 きっとこれからも地元でロケした映画が多く公開されることでしょう。だけどなぜか「映画のロケがある」「北九州でロケした映画が公開される」と言われても、私はあの時の体験から何となくモヤモヤした気持ちにさせられます。きっとあの日の私のように「強制排除」された地元の人がいるんだろうな、そう思わずにはいられません。
by stakec68
| 2017-02-10 17:30
| 地元
|
アバウト
ここはかつて存在した音楽サイトROCK'N ROLL PEOPLEの管理人が単なるひとりごとを書き捨てるだけのコンテンツとして誕生しました。今はひっそりと更新中 by stakec68 カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2024年 01月 2023年 01月 2022年 01月 2021年 01月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 more... 最新の記事
その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧
|
ファン申請 |
||